2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

着物の袖に鳥装のシャーマンの名残。

1000ya.isis.ne.jp 古代、鳥は天地を自由に飛翔できる霊力をもつと考えられたのかもしれません。稲の神さまを連れてくるとも、 祖霊を連れてくるとも考えられていたようです。祭祀においても神意を告げるシャーマンは鳥装をして、その袖を激しく振りながらタ…

面(おもて)は、神の依代です。

八百万の神々~神楽面の世界 より 能面と伝来の仮面の違いについて考えてみましょう。能面は縄文仮面のように顔の前面に付ける「付け面」です。しかし伝来の仮面は顔全体すっぽり被ってしまう「被り面」です。能面は鬼畜面までも人間の顔をモチーフにしてい…

3月22日「笠沙の底力」で舞います(笠沙恵比寿:鹿児島県南さつま市笠沙町片浦)

3月22日(日)鹿児島県南さつま市笠沙町片浦の笠沙恵比寿で行われる「笠沙の底力」で舞います。 笠沙の底力:笠沙恵比寿 笠沙の底力:笠沙恵比寿 安部塾は、創作舞で参加いたします。 コラボするシーゲル小野さまのコメント。 去年からにわかに笠沙の土地と…

舞踊の世界はまったく一本の扇に終始する。

吉野裕子全集 第1巻 人文書院 32-34P 舞踊の世界はまったく一本の扇に終始する、といっても過言ではない。武士でいえばさしずめ刀にも当たるのが日本舞踊の扇である。 その扱い方のむずかしさは別として、扇がこの世の種々様々のものを表現できる代物なのに…

瓊瓊杵尊さまの神面をつけてみました。

瓊瓊杵尊 神面 美豆良(みずら・角髪)の髪がまだ用意できていないので、ガッソを使いました。髪の大切さがよくわかります。装束もまだなので、白作務衣で。 木彫りの面なので、和紙の姫面と質感が違います。木には木の良さが、和紙には和紙の良さがあります…

「舞」「踊り」「神楽」「採物」について

民俗小事典 神事と芸能 神田より子/俵木悟 361Pより 舞 記紀には儛ともみえる。舞うは廻るを語源とするところから、折口信夫は舞を旋回運動であるとした。『古事記』の酒楽(さかほがい)の歌に酒を作るに際してその周りで歌い舞ったことがみえ、歌舞は酒に…

舞と踊りの区別~舞は周囲から囃されて身体を動かすもの、踊りはみずからを囃して動くもの。

民俗小事典 神事と芸能 神田より子/俵木悟 355-356Pより 舞と踊りの区別については、近代以前に唯一、近世の国学者本居内遠の『賤者考』があり、「舞は態を模し意を用ふる故に、巧にて中々に賤しき方なり、踊は我を忘れて態の醜からむもしらず、興に発して…

御啓行(道ひらき)の神、猿田彦大神は蛇神という説。そして香々地(かがち)の夷谷(えびすだに)。

日本書紀より猿田彦大神について 「一柱の神有りて天八達之衢(あまのやちまた)に居り。其の鼻の長さ七咫(ななあた)、背(そびら)の長(たけ)七尺(ななさか)あまり。まさに七尋(ななひろ)と言うべし。また口尻(くちわき)明り光れり。眼は八咫鏡の…

日本には古来から、力足を踏んで悪いものを踏み鎮める所作があった。

民俗小事典 神事と芸能 神田より子/俵木悟 356-357Pより 反閇(へんばい) 邪気を払う呪術的足踏み。早川孝太郎が、愛知県北相楽地方の花祭(霜月神楽)における反閇に言及して以後、神楽など民俗芸能の足拍子にこれが見られるということで、民俗研究者間に…

瓊瓊杵尊の神面を打っていただきました~欣喜雀躍の神渡舞を舞います

面打師の田中俊成さまに、瓊瓊杵尊の神面を打っていただきました。 瓊瓊杵尊 神面 『古事記』では、天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命(あめにぎしくににぎしあまつひこひこほのににぎのみこと)、天津日高日子番能邇邇芸命(あまつひこひこほのにに…

巫は祝なり、女の能く無形に事(つか)へ、舞を以って神を降すものなり。

鳥装の司祭者 八百万の神々~神楽面の世界 「鳥面鳥装」小考 千家和比子 より さて、弥生時代の人物画である。そのうちに「鳥装の司祭者(シャーマン)」がある。この類の描画には、頭頂の羽飾り表現や、大きな袖を表わした衣装を纏い両手を万歳姿のように高…