着物の袖に鳥装のシャーマンの名残。

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古代、鳥は天地を自由に飛翔できる霊力をもつと考えられたのかもしれません。稲の神さまを連れてくるとも、 祖霊を連れてくるとも考えられていたようです。祭祀においても神意を告げるシャーマンは鳥装をして、その袖を激しく振りながらタマフリ(生命力・霊力を振り動かして活力を与える動き)をしたという説があります。着物の袖に鳥装のシャーマンの名残があるという目で見てみると、袖の振りの存在が理解できるような気がします。

細長い布を、肩や腕にからませて垂らすことで、布が翼に見立てられます。天岩戸の前でアメノウズメノミコトが舞ったとき、天日鷲神(アメノヒワシノカミ)が、榊の木に木綿(ゆふ)を付けて両側に垂らして祈った説話も、鳥を摸しているように思えます。

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アフラ・マズダー

千家 和比古さまの「鳥は神と交信し招き、人を導くとされた。また、鳥装のシャーマンが存在した。鳥人(鳥装のシャーマン)の神事の所作に羽振り(祝)があるが、別れでなく、再会や回生の意味合いと考える」というお話が意味深い気がします。