地を鎮める足拍子。原始的呪術としてのタマフリ。

先日の東京でやった「地を鎮めるやっとん拍子」が好評です。

 

五来重『芸能の起源』より

この足踏みは、わが国の祭儀と芸能においてはもっとも神聖な動作としてながく伝承され、「だだ」・反閇(へんぱい)・足拍子・六方などと名づけて、秘伝視された。私はこの足踏みにもっともプリミティヴな、呪的舞踊の基本形をみとめ、ここに祭儀より芸能への発展的契機を見出したいと思う。引用ここまで

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邪鬼を踏んでいる像

足拍子と手拍子といえば、この曲が有名です。 

この曲、原始的呪術としてのタマフリそのもののように感じます。

天岩戸神話では、「榊(さかき)に玉を懸け、鏡を付け、木綿(ゆふ ゆう)を取り垂(し)でて、桶を伏せて踏み鳴らし」とあり、古代祭祀作法=原始的呪術としてのタマフリが見てとれます。足踏み(足拍子)は芸能の舞・田楽に残り・念仏踊などに残りました。
私は、このときのアメノウズメが踏んだ足拍子は「やっとん拍子」だったのではないかと考えています。

「やっとんとん!やっとんとん!やっとんやっとん!やっとんとん!」

本気でやってみればわかりますが、まわりの空気が一変します。大地を踏み鎮め、悪霊を祓うとされてきたのも、わかるような気がします。神代の昔から受け継がれてきた踏み方だと、私は思うのです。そしてこの足拍子は、基本中の基本として舞踊の世界で踏まれています。

来年1月は、足拍子を中心にやっていこうと思います。