すり足をすることで、大地の力に感応し、そこに舞が生まれる。

西洋のダンス(バレエなど)は、重力に逆らうように体を天に向けて引き上げて使います。日本や東洋では、大地へ重心を下にもって舞い踊ります。大地への愛着や、豊作への祈りなどの気持ちが込められた動きです。西洋のダンスは「鳥」、和の舞は「蛇」をイメージしています。

すり足をすると、地面と足裏と間に親和性が生まれてきます。足裏と地面との間で情報のやりとりが盛んになるのです。足裏の感度があがり、大地の感触を味わうように、大地からのメッセージを受けとりながらすり足で進んでいくのは、とてつもなく気持ちがよいものです。

すり足では、大地に対する畏敬の念をもって、足をそ~っと運びます。大地の力に感応することで、そこに舞が生まれます。「人の世ならざるもの」が舞人に憑依し舞うのです。

大地の力を、調律された舞人の身体を通し、美しきものとして発現させるのです。舞において「我(エゴ)」は邪魔なだけです。舞人は大地の力の通路として機能します。それに耐えれるだけのしなやかな身体が求められます。そうでなければ、舞人は気を失うか、絶命することとなります。

3月22日、鹿児島の笠沙恵比寿で舞うことになりました。詳細は、またご案内させていただきますね。