片脚の母趾球(足の親ゆびの付け根)か踵(かかと)を支点にして全身を旋回させる。

 舞の旋回法にはさまざまなやり方があります。私は、片脚の母趾球(足の親ゆびの付け根)か踵(かかと)を支点にして全身を旋回させております。左右への切り返し動作が多いので、膝を曲げた状態でハムストリングス(もも裏の筋肉)を使うことで効率的な方向転換が可能になります。足幅が広くなっても、この旋回方法であれば無理なく回復することができます。支脚の上に脊柱の軸があるため、遊脚を自在に動かすことができ、素早くうごくことができます。大蛇の運足は、180°旋回をつなげていくものですが、膝を直角に曲げたまま下腿の回旋力を使って旋回するために袴やスカートで足を隠すと、どうやって移動しているのかわからないと思います。

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旋回

 両足を支点とする旋回方法では、両足の間で脊柱が軸となります。安定性が高くなる代わりに、動きは遅くなります。飛行機で例えると、片脚旋回は戦闘機、両脚旋回は旅客機(ジャンボジェット機)のイメージになるかと思います。旋回するというよりは、「歩きまわる」というような感じとなります。

 旋回時に、完全に一本足になることは避けております。視覚に頼りすぎず、足底感覚を使いたいからです。大地とつながって動きますので、むやみにやたらに飛び跳ねることはありません。なめらかに地を這うように見えるはずです。脊柱の側屈と骨盤の片側挙上を組み合わせることで、独特の蛇行運動をなります。