2019-11-27から1日間の記事一覧

てぬぐい(太乃己比)。領布(ひれ)。布を振るということ。

神代の昔、幅が狭く丈が長い布裂(ぬのきれ)を『領布(ひれ)』といい、恋しい人の別れに振ったり、形見にしたりしました。 こんな伝説があります。 537年、新羅に出征するためこの地を訪れた大伴狭手彦と佐用姫は恋仲となったが、ついに出征のため別れる日が訪…

扇の効用

『中島宗次』より 「あつき時に使う、第二祝言に指事也、第三に御座敷にて物をすべて参らする也、第四に刀なくして敵をしりぞくる也、第五に天照大神なり。其故に扇を賞翫する物なり」 古来、扇を『神』とみる『五明』というものがありました。末広がりとい…

扇は「何か」である。それは世界に比類のない「何か」であろう。

白扇 吉野裕子全集 第一巻 人文書院より 先生は扇の使い方をおおよそ 1)構え 2)迫力 3)見立て 4)外連(けれん) の四通りにわけられる。 1)の「構え」というのは儀礼的なもので、扇を前とか横に置き、また横にかまえることもあり、両手にもかまえ…